歩行訓練

POINT

視野が狭くなって著しく見えにくくなると移動することが困難になります。

視覚障害者が保有している感覚を使って、環境内の自分の位置や物の位置、自分と物との位置関係などを認識しながら安全に歩く能力を高めます。

白杖歩行では、安全な移動ができるようになることを目的としています。

白杖歩行には時間と根気が必要です。

歩行訓練には、白杖を使う場合と使わない場合の訓練があります。

歩行訓練士がこの訓練を行っています。

クリックすると説明文が表示されます。

視覚障害の補装具の一つで、視覚障害者用杖を表す法令上の名称です。白または黄色とされていますが、白色が一般的です。身体障害者手帳のある方は補助が受けられますので、福祉窓口にご相談下さい。杖には多くの種類があり、それぞれ特徴があります。自分の体型や歩き方、目的に合っている杖を選ぶことが大切です。選定の際には歩行訓練士の助言が役立ちます。

盲人安全つえの一般的な呼び方です。白色で、多くのものは直径約1.5cm、カーボンファイバーや軽金属性パイプでできています。2歩先の路面の凹凸や障害物を検知して歩くには、身長165cmの人では約125cmの長さが必要です。一本のパイプでできているもの、複数のパイプでできている折り畳み式のものなど多種あります。白杖には、視覚障害者であることを周囲の人に知らせるという役割もあります。白い部分は夜間光が当たるとよく光るようにできています。

白杖の先端に取り付けてある白い部品のことです。路面と接する部分なので、摩耗が激しいため交換する頻度が高いものです。材質は、ナイロン製・ポリマー製・ゴム製・木製などで、値段は300円~3100円ほどです。杖の引っ掛かりを少なくすることと、杖先で段差・路面の材質を検知しやすくするために、接地面を広くした物やベアリングを組み込んで回転するようにした物など様々な種類があります。

超音波メガネを開発したニュージーランドの企業が1978年に発売した手持ち式歩行支援機器の製品名(Mowat Sensor)です。小型懐中電灯サイズの本体に、超音波の受発信器が組み込まれています。発射距離1m以内と4m以内の2レベルのビームを発射し、障害物からの反射ビームは本体の振動に変換され、対象に接近するにつれ振動数が高まるようになっていました。販売はすでに終了していますが、同様の製品には、「パームソナー」や「スマート電子白杖」があります。

歩行支援機器の一つです。1976年にニュージーランド企業からSonic Guideの製品名で発売されました。大型の眼鏡(ゴーグル)の中央上部に、超音波の発信器と受信器が組み込まれ、障害物からの反射ビームは音響に変換され、障害物に接近するにつれ高音になります。通常の白杖が足下の安全確認を目的とするのに対し、これは、白杖では確認しきれない前方の障害物(車のバックミラーや木の枝など)の探査を目的としています。現在は、生産終了とともに使う人がほとんどいなくなりました。

正式名称は視覚障害者用誘導ブロックですが、タイルに突起があることから「点字ブロック」という呼び名が普及しています。誘導用の線状ブロックと警告用の点状ブロックの二種類があり、視覚障害のある人が安全に歩道を歩けるように敷設されています。視覚障害のある人は、突起を足裏や杖先で確認したり、タイルが見える場合は眼で追いながら歩きます。JISで色と形状が規定されています。

歩行訓練士は、安全で実用的に歩くための助言や指導を行います。専門職ですが認定資格ではなく、歩行やコミュニケーション、日常生活動作などの訓練を総合的に行う視覚障害生活訓練専門職や視覚障害リハビリテーションワーカーなどと呼ばれている場合もあります。歩行訓練士の職能団体として日本歩行訓練士会があります。

視覚障害者を誘導する方法です。誘導する人は、ひじの直上を握ってもらい、半歩前を歩くのが一般的です。これにより、誘導される人は、事前に路面の高低の変化を知ることができます。視覚障害のある人を後ろから押したり、持っている杖を引っ張ったりすることは危険です。身長差が大きい場合には、誘導する人の肩に手を置いたり、手をつないだりすることもあります。誘導ボランティア活動や自治体の制度である移動支援・同行援護により、外出の支援として受けることができます。

音声ガイドとは言葉による説明や案内のことです。一般的には、美術館・博物館などの音声ガイドが知られています。視覚障害者のために駅構内などに設置されているエスカレーター・トイレなどの音声ガイド、音声ガイド付き映画(場面情景、動作などを音声で説明)、ことばによる道案内(ことナビ)などがあります。また、インターネットを利用した音声ナビゲーションシステムも考えられています。

音声地図とは、音声により周囲の環境や経路を説明したもののことです。NPOことばの道案内(ことナビ)がインターネットを利用して運営している「ウォーキングナビ」が代表的です。その他、道順と環境を実際に歩きながら説明したものもあります。歩行訓練でも参照地図として利用することがあります。

相談のできる施設を探す
クリックすると施設一覧が表示されます 北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄